2024年12月19日

ティッセンクルップ・ニューセラは、Chlorum Solutions USAよりアリゾナ州カサグランデに米国初のクロール・アルカリ工場を建設するプロジェクトを受注いたしました。本プロジェクトでは化学品製造を近代化するための高度なプロセスが組み込まれています。当社はスキッドマウント技術を基に、食塩電解槽の設計および調達業務を実施します。この技術はモジュール設計により、建設の簡素化、コスト削減、オペレーションの柔軟性向上を実現し、現地の生産需要に対応することが可能です。この工場の建設は、サプライチェーンの課題に対応しつつ、持続可能かつ安全な化学品製造を実現する両社の取り組みと合致するものです。

「モジュール設計による革新に焦点を当てた、この画期的なプロジェクトを通じて、Chlorum Solutions USA と協業できることを光栄に思います。同社とのパートナーシップは、化学業界における新たな基準を確立する契機となると確信しています。」 thyssenkrupp nucera USA、CEO、Sachin Nijhawan

カサグランデ工場では、当社のエネルギー効率に優れた膜技術を採用し、従来の方法と比較して環境への影響を軽減することができます。さらに現地生産により、塩素の長距離輸送が不要となり、代わりに塩を原料として、直接次亜塩素酸ナトリウム、塩酸、苛性ソーダを製造します。これにより、アリゾナ州および近隣地域の化学市場への確実かつ安全な供給を確保することができます。

このプロジェクトにより、エンジニアリングやオペレーション、管理の分野で恒久的な雇用が創出されるほか、請負業者やサプライヤーに建設の機会がもたらされると期待されています。

カサグランデ工場は、分散型化学品生産のニーズに対応し、サプライチェーンの回復力を強化します。米国のクロール・アルカリ製造の約80%がメキシコ湾岸に集中しているため、この工場は水処理および製造業界に安定した供給を確保することができます。