Air Products社との戦略的パートナーシップによる2件目の共同プロジェクト:
米国アリゾナ州で水素製造プロジェクトを受注

2022年4月6日

ティッセンクルップ・ニューセラは、米国アリゾナ州カサグランデで計画されている10MTPDのグリーン液化水素製造プロジェクトにおいて、2基のアルカリ水電解標準モジュールを提供する契約をAir Products社と締結いたしました。プロジェクトはすでに開始しており、施設の稼働は2023年を目指しております。水素ガスは、Air Products社独自の技術を用いて液化水素に転換されます。生産拠点には、Air Products社がカリフォルニア州や他地域の運輸市場向けに製品を輸送するためのターミナルも含まれます。

「今回で2件目となる当社の戦略的パートナーであるAir Products社との共同プロジェクト調印は、持続可能なセクターカップリングを迅速に実現する社会的要求に合致するものです。また、同社との長年にわたる信頼関係、新しい形での事業およびプロジェクト実施への理解の一致が本プロジェクトの実現に至りました。当社が誇る信頼性の高いエンジニアリング能力および高い技術力と、Air Products社によるスピード感のある戦略的投資、自社運用モデルを統合させることで、私たちが今構築している新たな水素市場において、差別化を図ることができるでしょう。」 ティッセンクルップ・ニューセラ CEO、デニス・クルーデ

米国は、当社の水素事業戦略において重要な役割を果たします。当社は、お客様の近くでサービスを提供するためのグローバルネットワークを構築しており、テキサス州ヒューストンにも支社を保有しています。このような長期パートナーシップにおける水素プロジェクトの実現は、当社の持続可能な事業を創出するための統合されたビジネスモデルによる取り組みが評価されたものです。

「米国は、国内需要を自給自足で賄える強力な水素市場を創出し、グリーン水素生産と需要の中心地を直接繋ぐ主要なフロントランナーとなるでしょう。アリゾナ州では、安価な再生可能エネルギー提供において最適な条件を有し、カリフォルニア州では輸送部門において大規模な脱炭素化規制を設けています。大型トラックなどの輸送は、安価な再生可能エネルギーによって、グリーン水素アプリケーションの実現が可能な部門であり、費用対効果の高いビジネスモデルが期待できます。」 ティッセンクルップ・ニューセラ グリーン水素責任者、クリストフ・ノエレス

カリフォルニア州では、複数の規制を通じて、ゼロエミッション車両への転換を推進しており、排出ガスの最大の原因となっている輸送部門の脱炭素化に積極的に取り組んでいます。同州では、貨物トラックを2035年までに、大型車両を2045年までにそれぞれすべてゼロエミッション車両に転換する目標を掲げています。水素は輸送部門の脱炭素化に不可欠なものです。水素燃料電池は、大型車用バッテリーと比較して、燃料補給時間、航続距離、積載量の点から優れており、極端な気候条件でも優れた性能を発揮することから、本格的な実用化が進んでいる技術です。輸送用燃料における水素活用は、従来の燃料補給の経験等を最もよく反映していることも実用化の促進に寄与します。

More press releases

上部へスクロール