BM2.7電解槽によりブラジルのクロール・アルカリ工場の環境負荷を軽減

2024年1月9日

ティッセンクルップ・ニューセラは、ブラジルのイガラスにある既存の水銀法電解プラントを当社のBM2.7複極式イオン交換膜法電解槽に転換するプロジェクトを、Chlorum Solutions社子会社のCAPE IGARASSU社より受注しました。当社は電解槽の供給に加え、本電解プラントに関する設計・機器供給および機器据付け・試運転時のコンサルティングサービスを提供します。電解槽の転換は2025年末までの完了を予定しています。

 

環境にやさしい膜技術を用いたBM2.7電解槽により、2013に制定された水銀の排出および放出抑制を目的とした水俣条約の要件を満たすことができます。最先端のBM2.7シングルエレメント電解槽は、最適化された設計と最新技術により、高いレベルでのエネルギー消費の削減が期待できます。

 

ブラジルと米国に拠点を置くChlorum Solutions社は、水処理用の塩素および次亜塩素酸塩の製造に積極的に取り組んでおり、現在南米で6工場を保有しています。CAPE IGARASSU社は2022年にCompass Mineral社保有の工場を買収し、約5,500万ユーロを投資しています。この工場では主に塩酸、次亜塩素酸ナトリウム、液体塩素および苛性ソーダが製造されています。

 

「当社は塩素とその誘導体の継続的な供給を確保するため、エネルギーと環境の面を考慮した最新の技術を取り入れます。」CAPE IGARASSU社、Industrial Director, Rodrigo Duque

 

「イガラスのクロール・アルカリプラントの総生産能力は、塩素換算で日産125トンです。その3分の2に相当する日産約80トンが、今後水銀法技術に代わるイオン交換膜法技術による新電解プラントから製造されます。」 Chlorum Solutions社、Engineering Director, Dierce Wiques

 

「ティッセンクルップ・ニューセラは、長年にわたるブラジルでの取引を通じてChlorum Solutions社との信頼関係を構築してきました。Chlorum Solutions社は高まる安全性と環境への配慮の要求を満たすため、当社技術を活用しプラントを改良します。今回の受注は、お客様のご要望に合わせて電解プラントをカスタマイズするアプローチが評価された結果と受け止めております。」 thyssenkrupp nucera Italy SRL、Managing Director、Gerhard Henssen

 

Chlorum Solutions社は、環境に優しい塩素供給のパイオニアです。当社は昨年にも年産3万トン超の塩素製造用スキッドマウント電解プラント2基を、Chlorum Solutions社より受注しています。ティッセンクルップ・ニューセラは、ブラジルでの地位を強化するため事業拡大を進めてまいります。

Rita Syre

Senior Media Relations Manager
Mobile: +49 174 161 86 24
E-Mail: rita.syre@thyssenkrupp-nucera.com

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